結構有名な話ではありますが、韓国の年齢の数え方って日本とは違うんですよね。
日本では生まれた日を0歳と数える「満年齢」が一般的な年齢の数え方。
0歳から始まって翌年の誕生日が来ると1歳になる、というお馴染みのやつです。
しかし韓国では生まれた日を1歳と数える「数え年」が一般的。
数え年の最大の特徴はなんと言っても「1月1日」に全員1歳年を取るということ(誕生日には年は取らない)。
これは年末付近に生まれた人にとっては結構迷惑な話でして、特に12月31日に生まれてきたしまった人にとっては悲劇とも言えるでしょう。
なぜなら生まれてきた次の日(1月1日)には2歳になってしまうからです。
2日で2歳。
なんなら12月31日の23時59分生まれの人なんかは、生まれてきて1分経たずして2歳になってしまいます。
1分で2歳。
一番可愛がられる1歳を放棄し、何をそんなに生き急いでいるんだっていうね。
まあ本人が一番不本意だとは思いますけど。
「満年齢」と「数え年」。
この2つの異なる数え方には共通する問題を抱えています。
それは「早生まれ問題」。
僕がそうなんですが、早生まれって子供の時に出遅れた感があるんですよね。
4月生まれの人とかと比べると1歳くらい差があるわけで、新年度が始まるとすぐに年上になる友達が羨ましかったのをよく覚えています。
そのときの一年ってすごく大きくて、身体のサイズもそうですけど、脳の発達具合とかも差があると思うんです(だから小学生時代は勉強できなかったという言い訳)。
あと早生まれで損したことは免許を取ったとき。
17歳でも車の教習所に通うことはできるんですけど仮免許のところまでしかいけないので、18になるまで路上走ることができませんでした。
周りの友達は合宿に行って免許を取ったりしてたんですけど、僕は早生まれだったせいで一緒に合宿に行けなかった、なんてこともありました。
あとは、なんと言ってもお酒解禁の年齢ですね。
これは韓国のが酷くて、韓国では大学に入学する年に多くの人が20歳になり酒解禁となるのですが、早生まれの人は19歳になるので一年お預けになるんです。
これに関して言えば、12月31日23時59分生まれの人は良かったのではないかなと。
もし仮に1分遅く生まれてきていたら、1年間お酒飲めなくなっていましたからね。
1分の差で1年は痛すぎます。
で、そんな早生まれの苦悩はどこへやら、20代も半ばをすぎる頃には形勢逆転。
立場が一変することになります。
それまで年を取るのが遅いことを嘆いていたのに、20代半ばくらいからはそれを嬉しく思うようになります(個人差あり)。
つまり早生まれは同級生の中で少しだけ若くいられるので、なんか得した気分になるんですよね。
これは年齢が上がるに連れて強く感じるようになってきていて、おそらくこの優越感は死ぬまでずっと続くことになるでしょう。
そういう意味では早生まれでよかったなと思っています。
ちなみに日本では1月1日から4月1日までに生まれた人が早生まれになるのですが、韓国では3月1日から新年度が始まるため1月1日から2月28日(ときに29日)までに生まれた人が早生まれになるんだそうです。
さらに、「2003年以降は早生まれ制度が廃止」され、1月1日から12月31日までに生まれた人が同級生となるみたいです。
数え年の制度を採用している韓国では早生まれの廃止は理にかなっていると思うのと同時に、なぜもっと早くそうしなかったんだよとも思うし、なんなら日本もそれでよくね?と思います。
2003年よりもだいぶ昔に生まれた僕と彼女。
奇しくも同級生だったのですが、僕だけ早生まれのため韓国にいると絶対に同い年になれないんですよね。
そんな感じで韓国の年齢の数え方は、僕らのような関係においては変な気持ちにさせられるという弊害もあったりします。
まあそんなことより我々日本人にとっての一番の問題は、この国にいると日本にいるより1歳年を取らされることなんですけどね……。
この国に住む日本人は気持ちだけでも若くいられるよう気をつけておかないと、帰国するときに1歳分老け込むことになるでしょう。